合鴨農法うまくいくコツ3(水浴び~泳ぐ練習編)
さて、前回の記事では飼育を開始する部分について触れました。
→【合鴨農法うまくいくコツ2(雛到着~飼育開始編)】
合鴨のヒナも随分と大きくなってきたはずです。
それではいよいよ「遊泳訓練」を始めたいと思います。
開始時期は飼育開始から数えて4日~6日程度が良いでしょう。
私は写真のような遊泳スペースを作っています。かなりのやっつけ仕事ですね(笑)
この場所はすぐ近くに水路があり、簡単に水をひくことができます。
写真右奥のコンテナ側から水が入るようになっており、左奥からオーバーフローするようになっています。
普段はかけ流しはせず、水を入れ替える時だけ入水します。
野菜の潅水用に設けたものを、遊泳スペースとして流用しています。
遊泳訓練を開始する日は、なるべく天気の良い日を選びます。
合鴨ヒナは泳いだ後に毛繕いを始めます。天気が悪かったり、雨が降ったりすると羽毛乾かず体温低下を招き衰弱します。
気温が上がり始める9時頃からプールに連れていき、夕方には飼育ロッカーに戻すようにしています。
合鴨は尾線油(びせんゆ)という油膜を羽に塗り付ける事によって水に浮いていられます。
これがうまくいかないと、田んぼに入れた際、びしょ濡れで立ち尽くす事になります。
以上の理由から遊泳訓練はとても大切なプロセスと言えます。
ちなみに上記写真のプールは水深20センチ程あります。
実際、こんなに深いプールは不要です。
放鳥後の田んぼの水深は、合鴨が歩けて泳げる程度の浅水で管理します。
水浴び・遊泳訓練の場所も「歩けて泳げる」程度の水深があれば十分です。
遊泳に慣れてきたらいよいよ放鳥
田植えが終了したら、田植え当日及び翌日には補植を済ませるようにします。
これ結構重要です。
稲が活着した時点で、即、放鳥のGoサインです。
合鴨を投入した後に行う補植は抜けたり倒れたりしやすいです。
どうしても補植しなくちゃいけない場合、田んぼの水を限りなく落とします。
合鴨ヒナは稲の根元をつつきます。活着していない苗は簡単に抜けてしまいます。
田植え後4~5日経過したら、いよいよ合鴨ヒナを田んぼに放ちます。
田植え後10日~2週間後に放鳥すると書いているサイトもありますが、たぶん遅すぎです・・・
これではノビエの食べ残し、コナギの大繁殖は免れません。
合鴨の数は多く入れれば良いというものではないと思います。
合鴨を多く入れすぎると、必然的に給餌量も増え非経済的です。
大事なのはタイミング。
次回は「合鴨農法うまくいくコツ(合鴨いざ投入編)」